なめらかな社会とその敵
本書を読む理由
なめらかな社会とはどのような社会か
どのような背景があって求められるようになっているのか
なめらかな社会の実現には何が必要か
1.1 複雑なまま生きる
この複雑な世界を複雑なまま、生きることはいかにして可能か
認知能力や対策能力が脳や技術の進化によって上がるにしたがって、単純化の必要性は薄れ、少しずつ世界を複雑なまま扱うことができるようになってくる。人類の文明の歴史とは、いわばそうした複雑化の歴史である
インターネットやコンピュータの登場はこの認知能力や対策能力を桁違いに増大させる生命史的な機会を提供している。これらの情報技術を使って、この複雑な世界を複雑なまま生きることが出来るような社会をデザインし、その具体的手法のいくつかを提案することが本書の目的
膜の現象
資源の囲い込み
核の現象
中央集権的な組織に満ち溢れている
大自由度なシステム
互いに変数が影響を与える複雑な系
所有するとは?
自分の体?という感覚
身体の所有感覚
空間の所有感覚
そもそも自分の体とは?細胞の集まりなのになんで自分の物だと思っているのか?
2.3 網、膜、核
膜: 内と外の区別
核: 小自由度による大自由度の制御
網: 複雑な反応ネットワーク
3.1.1 貨幣の要件
貨幣の本質は、欲望の二重の一致の困難を解決するもの
ウィリアム・スタンレー・ジェヴォンズ
二重の一致
財Aの供給者が財Bをほしがり、財Bの供給者が財Aをほしがる
貨幣の本質は、フローであってストックではない
貨幣の価値は取引というフローから創発する
貨幣の成立要件
欲望の二重の一致の困難を解決すること
自己言及的に価値が維持されるという性質
パーソナルコンピューターを「個人が動的にメディアを作るメディア」すなわちメタメディアと位置づけていた(Kay,1992)
人口減少社会においては、現実社会での自己実現は困難になりつつある。ゲームの労働化と労働のゲーム化は、現実逃避の現実化と現実の現実逃避化
世界は生成するものであり、あなたは世界に参加しているのである
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