カスタマーサクセスとは何か――日本企業にこそ必要な「これからの顧客との付き合い方」
読書会に参加しての感想
利用者が日常的・継続的に利用
モノの所有ではなく成果に対価を払う
利用者がいつでも止める選択権がある
初期費用が非常に少なくてすむ
利用者が「それなしでは生活や仕事ができない」と断言できるほど常に最新状態に更新・最適化
日本だと
日本に向いている、日本が得意なこと
プロダクトの価値が固定化
プロダクトの価値が最適化
自分自身の価値を最適化し続けないといけない
お金・教養・経験(実績) ・・・・これがこれからは邪魔になってしまうのでは?
常に最高の価値を更新し続ける、提供し続ける必要があるのではないか
「何やっているか理解されないからやってるんです」w
「何が起こるかわからないから面白い」
普通、実験ってお金がかかる
でも、今の時代、コストがかからない。限界費用
リテンションモデルへのシフトが不可避な理由
なぜ読みたいか
Youtube読書会に参加して、「カスタマーサクセス」に興味を持った
世の中サブスクリプション型の課金体系が広がっている
サブスクリプション型になったことで今までとは何が違うのか
カスタマージャーニーとは何かも、腹落ちしていない
本質的な問いは?「カスタマーサクセスとは何か」
読書前(想像)
いかに顧客に満足してもらい、提供するサービスを継続してもらうか
そのためには、今までとは異なる計測の尺度を利用しなければならない
例えば、 PV率は顧客の満足度は測れない。一番良いのは、顧客へのインタビュー
カスタマーサクセスは日本企業にこそ必須の概念
勢いよく成長する世界のクラウド市場を牽引するのは米国企業であり、カスタマーサクセスも米国企業の現場で生まれた
その結果、カスタマーサクセスはクラウド事業、サブスクリプションの事業に必須のものという認知になっている
meganii.icon自分もそう思っていた
カスタマーサクセスはクラウド事業かどうかにかかわらず、デジタル時代を生き抜くあらゆる企業にとって必須
カスタマーを虜にするリテンションモデル
ベゾス
競合優位、プロダクト優位、テクノロジー優位など、他にも色々、自社事業の強みの拠り所を考える選択肢は数多くある。けれど僕の中では「狂ってると言われるレベルで、カスタマーにとってなくてはならない存在になることを考える」ことこそが、創業初日から1ミリも揺るがない自信をもって事業展開できる唯一の選択肢なのだ
利用者がそれなしでは生活できないという域の存在になっている
以下4要素全てを満たすプロダクトをリテンションモデルと定義する
利用者が、日常的・継続的にそのプロダクトを利用し、モノの所有に対してではなく成果に対して対価を払う
利用者が、いつでも利用を止める選択権を持ち、かつ初期費用が非常に少なくて済む
利用者が、それなしでは生活や仕事ができない・使い続けたいと断言できるほど明らかにプロダクトが常に最新状態に更新・最適化され続ける
利用者が、自分にとって嬉しい成果を得られるならば、自分の個人データをプロバイダーが取得することを許す
CD販売事業のような従来のモデルを「モノ売り切りモデル」と呼ぶ
モノ売り切りモデル
売った瞬間にプロダクトの価値が固定化される
供給者は、1つの収支モデルで一定期間にコスト回収することを前提に事業計画を立てる
リテンションモデル
売った後もずっとプロダクトの価値が最新・最適化され続ける
1つの収支モデルで一定期間にコスト回収するという従来の前提は成り立たず、供給者は収支モデルの変化を前提に事業計画を立てる必要がある
リテンションモデルへのシフトが不可避な理由(p34)
パブリッククラウドの登場?
How(モノをどうやって作り・どう供給するか)を考え実行するための多額の予算や専門スキルを持つ人材などのリソースはほぼ不要
その分をWhat(どういう音楽サービスか)、Why(なぜ求められているのか)の検討に時間とお金を使うことができるmeganii.icon意訳
トレンド
1. 世の中の値付け標準が成果ベースへシフト
2. 経済取引の選択権が利用者へシフト
3. 競合プロダクトの価値が「中毒になるレベル」へシフト
4. 競合のゴールがカスタマーのライフタイムバリュー最大化へシフト
1. 世の中の値付け標準が成果ベースへシフト
経済取引の価値の源泉がモノの所有から体験や成果へシフトするトレンド
限界費用ゼロ社会の到来
ミレニアル世代の新しい消費行動・価値観
2. 経済取引の選択権が利用者へシフト
供給者が従来握っていた経済取引の既得権が利用者へシフト
スマートフォンがユーザに行き渡ることにより、利用者の情報武装レベルが飛躍的に向上
利用者へ直接繋がることで従来のバリューチェーンを破壊する供給者の登場
3. 競合プロダクトの価値が「中毒になるレベル」へシフト
選ばれ続けるのに必要なプロダクト価値の水準が「利用者が中毒になる」レベルへシフトする
4. 競合のゴールがカスタマーのライフタイムバリュー最大化へシフト
p178 カスタマーサクセスが日本に意味するところ
カスタマーサクセスとは一体何か?
カスタマーセントリックな企業文化、ないしそれが根付いた企業のあらゆる活動そのもの
デジタル時代になくてはならない存在になるために、カスタマーの成功を絶えず追求することを重視する価値観、ないしそれが組織に浸透していること
カスタマーセントリックな企業(定義)
「私がカスタマーなら」を常に考える。
何かを判断する時は「私がカスタマーなら賛成か?」を必ず問い、カスタマーの成功につながることが常に最優先で意思決定される
カスタマー体験の良し悪しと彼らが手にした成功を数字で測定している
それがその企業の経営目標とリンクしていて、各組織はその経営目標の一翼を担うことで組織が一枚岩になっている
カスタマーの声を収集しプロダクトや業務に反映するフィードバックループん仕組みがある
結果として企業のあらゆる活動が首尾一貫して素晴らしいカ スタマー体験に直結している
リテンションモデルはプロダクトに始まりプロダクトに終わる
メルカリの事例
一般的にカスタマーサービスはコストセンターと位置付ける企業が多い
メルカリは、お客さまがプロダクトを使い続けることに直結するためプロフィットセンターの位置付け
カスタマーサクセスは、お客さまからのお問い合わせ対応業務を行う部門だけのミッションではありません。プロダクト、マーケティング、カスタマーサービス、コーポレートなど会社全体を通してお客さまと向き合う体制とマインドを持つことが前提です。社員全員がお客さまの視点で、自分の役割からお客さまのためになることを果たしていく、これカスタマーサービスです。
2020/9/15