書くことについて
#書くことについて
On Writing: A Memoir of the Craft
ポイント
何かを書くときには、自分にストーリーを語って聞かせればいい。手直しをするときにいちばん大事なのは、余計な言葉をすべて削ることだ。
P72
書くこととは、すばりテレパシーである。
下手な文章の根っこには、たいてい不安がある。自分の楽しみのために書くなら、不安を覚えることはあまりない。だが、学校のレポートや、新聞記事や、学習能力適性テストなどをなくときには、不安が表に現われる。タンボは魔法の羽根で空を飛ぶ。われわれが受動態や副詞にすがるのは、この魔法の羽根の助けを借りたいからだ。
P170
書くという作業の基本単位はセンテンスではなく、パラグラフだ。ここで干渉作用が始まり、言葉は言葉以上のものになる機会を得る。内側から何かが動きだす瞬間があるとすれば、このパラグラフのレベルにおいてである。
P181
単語はセンテンスをつくり、センテンスはパラグラフをつくる。
P182
ひとつは、いい文章は基本(語彙、文法、文章作法)をマスターし、道具箱の三段目に必要なものを詰めていく作業から生まれるということ。もうひとつは、三流が二流になることはできないし、一流が超一流になることもできないが、懸命に努力し、研鑽を積み、しかるべきときにしかるべき助力を得られたら、二流が一流になることは可能だということ。
P188
P278
ひとにはそれぞれの考えがあり、興味があり、心配ごとがある。私と同様、それは長い人生のなかでの体験や冒険から生まれたものであるにちがいない。その中には、私が先に述べたテーマに似ているものもあれば、まったくちがうのもあるだろう。が、いずれにせよ、誰だってかならず何かを持っているはずだ。それを使えばいい。万能とは言わないが、役に立つまののひとつであることは間違いない。
書くことについて
参考